母乳育児

乳房の変化

乳房には10~100個の腺胞があり、乳腺葉は20~40の小葉からなりたっています。妊娠するとホルモンの変化により乳管、小葉、腺胞の発育が増大して、妊娠前の比べて2~3倍の容積に膨れ上がります。

妊娠後期の乳房の増大は細胞の増殖と、初乳が貯留されるために起こります。母乳の分泌は妊娠中期はほぼ完了していますが、エストロゲンとプロゲステロンの作用により分泌が抑えられているのです。

乳房の形態

乳頭頭の大きさ

良→1、3~1、6cm
大→良よりかなり大きい
小→乳頭が判明しにくい
裂→(裂状)乳頭が左右、上下に分かれている

乳頭側壁

短→0、6cm以下
扁→(扁平)0、4cm以下
陥→(陥没)乳頭を深くつまんでも全く突出しない(真性)、刺激により乳頭の一部、または全部が突出する(仮性)

乳頭の硬さ

柔→耳たぶの硬さ
稍硬→口唇の硬さ
硬→鼻翼の硬さ

乳輪の広さ

広→7cm以上
中→4~7cm
狭→4cm未満

母乳のメリット

母乳は牛乳でも粉ミルクでも補えない成分が100以上含まれています。また赤ちゃんの成長に合わせて、そのときごとに必要な原料に変化していきます。

母乳のメリット

  • 消化がよい
  • 安全である
  • 便通がいい
  • 肥満になりにくい
  • 脳の活性化
  • 乳幼児ぜんそくになりにくい
  • アレルギーを防ぐ
  • 感染症を防ぐ
  • あごや歯が丈夫になる
  • 経済的
  • 母体の回復が早い
  • 骨を作る
  • スキンシップが取れる

粉ミルクのメリット

  • 育児の負担を分け合える
  • ママの自由が増える
  • 夫婦生活が楽しめる
  • 好きな物を食べられる
  • ストレスが減る
  • たばこが吸える

ママの母乳のメリット

おっぱいを吸われることで子宮収縮の働きがあるホルモンが分泌されます。これにより母体の回復が早まります。また米小児科学会によりますと母乳の母親側の利点として、乳がんや子宮がんの発症が低下することも発表しています。

妊娠中に母乳が出る

妊娠後期(早い人は初期から)になると、ほとんどの人が乳首から透明や黄色の液体が出てきます。しかしこれは出産後に出てくる母乳とは違います。

妊娠するとプロラクチンというホルモンが大量に分泌されるようになって、出産後に備えて乳腺が開き母乳を出す準備を始めるからです。

母乳が出るようになったら、乳頭の手入れをしていつも清潔にしておきます。出産後には赤ちゃんがよく吸い付けるように乳頭の形を整えておくと安心です。

おっぱいが大きくならない

妊娠中には母乳分泌の準備のために、細胞が増殖して容積が増えるのが一般的です。しかし母乳に関しては「おっぱいが大きい小さい」よりも、乳汁分泌ホルモンの分泌量によって決定されます。

おっぱいが大きくならないから母乳が出ないと思うのは間違いで、赤ちゃんが吸い付きやすい「乳首」のほうがよっぽど重要になります。そのためにも妊娠中から乳首の手入れが大切になるわけです。

母乳が出るか不安

母乳は最初からたくさん出るものではありません。赤ちゃんに吸われるほど乳汁分泌ホルモンの分泌が促されるようになるのです。母乳が出ないからと言ってあげないのは間違いで、1日に何度も授乳していれば必ず母乳の量は増えていきます。

初乳とは

赤ちゃんを産んでから初めて出るおっぱいのことです。栄養価が高くて、赤ちゃんの病気に対する免疫物質もたくさん含まれています。

母乳は何で出来ている?

母乳はママの血液が変化したものです。たんぱく質や脂肪、糖分や免疫物質をたくさん含んでいる栄養価満点の飲み物です。

おっぱいを吸われると痛い?

赤ちゃんを無理な体勢でおっぱいをあげると、きつく吸いすぎて痛みを感じる人もいるようです。赤ちゃんの口が乳首の正面にくるように含ませてあげるのが、おっぱいを上手にあげるコツになります。

母乳が出やすいおっぱいは?

赤ちゃんが吸いやすい乳首をしているおっぱいです。乳首が適度な大きさで、吸ったらやわらかく伸びるのがポイントです。

乳首が陥没乳頭や扁平乳頭だと赤ちゃんが吸いにくいため、ホルモンがうまく分泌されないこともあるようです。思い当たる人は妊娠中から乳首のケアをしっかりとしておきましょう。

赤ちゃんがうまく飲めるか心配

赤ちゃんは生まれたばかりでも「本能的」におっぱいを吸うことが出来ます。しかし始めから上手に飲める赤ちゃんはほとんどいません。なるべく多くおっぱいを口に含ませてやれば、だんだんと慣れてくるようになります。

母乳は泣いたらあげる?

赤ちゃんが泣くのには理由がありますが、おっぱいが欲しいとは限りません。おむつが濡れていたり、暑かったり寒かったりで泣いているときもあるでしょう。またからだに何か異変が起こっている可能性だってあります。もちろんおなかが空いている場合もあるでしょう。

母乳を飲ませすぎたら?

赤ちゃんは自分でおっぱいを飲む量をちゃんと理解しています。満足すれば嫌がるか口に含んだまま寝てしまいます。

母が母乳が出なかった

遺伝はまずないとされていますが、それでも全体の1%程度の人はおっぱいが出ないこともあります。しかしそれが遺伝的な要因なのか他の原因なのかは正確にはわかっていないようです。

ブラジャーは何でもいいの?

ワイヤー入りのブラは大きくなるおっぱいのためにサイズが合わなくなり、血液循環を悪くすることがあります。伸縮性があって締め付けないものを身につけるようにしましょう。

食生活で気をつける事は?

いい母乳は穀物と野菜などの低カロリー食から作られます。主食をお米にして偏食を避けバランスよく食べることが大切です。脂っこいものや甘い食べ物は乳腺炎などを引き起こすことがあります。

母乳教室

出産後に母乳をたくさん出すために、おっぱいのお手入れの仕方や食生活などを指導しています。母乳は栄養価も高く、粉ミルク代もかからないので多くの施設では、母乳育児を勧めているでしょう。

母乳信仰とは?

「母乳が1番」という考えが浸透していることです。世界的に見ても日本は母乳信仰の傾向がかなり高いようです。

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